こんにちは!
ツナリバの栗山です。
いよいよ10連休が始まります。皆さんは行楽の予定をすでに立てていらっしゃるでしょうか?
「どうせどこに行っても混んでる」とよく言われますが、せっかくの連休ですので、私も家族で美味しいものでも食べに行きたいと思っています。
さて、今回のブログは前回に引き続き保険のお話です。保険の中でも終身医療保険を取り上げていきますが、ちょっと裏話的な保険を販売する側のセールストークについて書いていきます。保険屋さんの立ち位置によって終身医療保険への考え方が違いますので、どの考え方がご自身に合っているかも含めて読んでいただければと思います。
そもそも終身医療保険とは入院したり手術したりした時にお金がもらえる保険の事です。終身医療保険というその名の通り、生きている間は一生保障が続きます。よくテレビCMでも放映されていますし、加入している方も多いと思います。
昨今、保険販売時の手数料開示が叫ばれていますが、ぶっちゃけると終身医療保険は販売する側にとって割のいい商品です。つまり、終身医療保険を一つ販売すると、払込期間や特約などにもよりますが、そこそこのお金をもらえます。
ということは、終身医療保険を販売する側である保険屋さんは積極的に販売していきたい商品な訳です。しかし、保険屋さんの中には終身医療保険に否定的な見方をする方もいらっしゃいます。今回は終身医療保険推進派と終身医療保険否定派それぞれのセールストークを例に挙げて、なぜ推進派と否定派が分かれるのかを解説していきます。
推進派のセールストーク例(お客様の年齢は30歳男性とします)
保険屋さん「入院すると一日あたり結構お金がかかります。こちらのパンフレットをご覧ください。差額ベッド代やその他費用を考えると入院一日1万円は必要ですね。お客様の場合、30歳で若いので、月々の保険料は入院一日1万円のプランを選択された場合、約4,000円ほどです。しかも保険料は一生変わりませんし、もちろん終身保障ですので老後の入院も安心です」
こんな感じの事を保険屋さんに言われたことのある方、いらっしゃるのではないでしょうか?
上記のトーク例はいわゆる王道的なセールストークですね。来店型保険ショップや国内系生保の営業さんがよく使う印象があります。
次に終身医療保険否定派のセールストーク例です。
保険屋さん「終身医療保険は必要ありません。なぜなら、30歳で月々4,000円払うということは、80歳まで生きた場合、総額で4,000円×12か月×50年=240万円も支払うことになります。入院して一日1万円もらえますが、現在長期入院は減少傾向です。手術の際にも支払われますが、払い込み総額240万円を回収するためには、どのくらい入院と手術が必要になるでしょう…。ちょっと現実的ではないと思います。それであれば、月々の4,000円を掛け捨ての終身医療保険に回さず、積立に回した方がいいと思いますが、いかがでしょうか?」
こんな感じです。一部の外資系生保の方やFPがよく使うセールストークな印象があります。終身医療保険は基本的に掛け捨てですし、払い込みの総額を考えた場合、長期入院はますます減少傾向にある現代において、終身医療保険に加入するならばお金を捨ててしまう可能性が高いので、積立系の保険にしませんか?という提案です。
私も保険を販売する立場ですが、どちらが正しいかは実際にその方が亡くなるまでわかりません。どちらかというと、否定派の意見に近い考えを持っていますが、入院した時にお金がもらえるというのは損得の理屈抜きにありがたいと思い、終身医療保険には加入しています。もっとも保険金額や特約は最低限の設定ですが…。
皆さんはどのように思われるでしょうか?
一見すると否定派の意見は正しいように思いますが、保険は損得だけで加入するものではないので、否定派の意見がすべて正しいわけではありません。ただし、多くの方が払い込み総額を回収できる可能性は低いですし、同じ掛け捨てでも死亡保険やガン保険に比べると終身医療保険は保険料が高いです。
反対に、何かあった時にお金が受け取れるのが保険ですので、入院・手術への備えをしたい方は加入を検討してください。入院・手術の保障は終身医療保険以外にも定期医療保険という一定の期間のみ保障する商品もありますので、そちらも併せて検討することをおススメします。
保険営業をされている方が、どのような考えで提案しているのか?また、その方の所属する会社や代理店がどのような考えをもって提案しているかによって、同じ商品でも捉え方は異なります。
保険の見直しや、新規加入を考えている方は目の前にいる提案してくれた方がどのような考えをもってこの商品を提案してくれたのかを聞いてみることをおススメします。保険販売をしている人の数だけ考え方があるはずです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
*本記事中に登場した保険料月々4,000円の終身医療保険はあくまで例です。特定の商品ではありません。また本記事は保険募集を意図したものではなく、保険への考え方を示すものです。